『初めて歯が抜けた方へ』
❶歯を失う時は突然くる?
◻️歯を失う原因とは?
歯を失う原因は大きく分けて二つあります。
一つは虫歯(破折含む)です。もう一つが歯周病です。この二つの病気が原因で、ほとんどの歯が抜けてしまいます。
◻️神経を取った最終ステージの歯が危ない!
虫歯になっても、治療をすれば痛みは治ります。
ただ、虫歯で失った部分は元には戻らないのです。当然、何回も虫歯になって治療を繰り返すと、どんどんご自身の歯が小さくなり、人工物が大きくなります。そして最後は抜歯になるのです。神経を取った最終ステージの歯は、抜歯の一歩手前なので注意が必要です。
◻️最終ステージの歯に起こる3つトラブルとは?
・神経を取った歯の最終ステージが危険なのには理由があります。
①根が脆くなっていて折れる
②根の深くまで虫歯になる
③根の先の骨が膿んでくる
これらが神経を取った歯によく起こるトラブルです。そして抜歯になる原因です。最終ステージの歯は注意が必要です。
・歯が抜ける時は突然きます。最終ステージの歯や歯周病の進行にご注意ください。
❷抜けたままでいる問題とは?
◻️他の歯に取り返しのつかない悪影響を起こす?
歯が抜けた後に患者さんが感じる問題としては
『歯が抜けて見た目が気になる。』『少し咬みづらくなった。』などが多いです。
もちろん前歯なら見た目が気になりますが、奥歯だと、しばらくすると咬めないのにも慣れたりします。ただ、他の歯に悪影響を及ぼす危険な問題が潜んでいるのです。
◻️『悪影響①』周囲の歯が倒れてくる。噛み合う歯が飛び出る。
歯は支え合ってバランスを保っています。
歯が抜けると、当然そのバランスが崩れます。
バランスが崩れてどうなるかと言うと、周囲の歯が倒れてくるのです。また咬み合っていた歯も咬み合う部分を失って歯が飛び出してきます。
これは、1年、2年と時間が経過すると徐々に起こってきます。ただ、進行がゆっくりなので、ご自身で気付くことはほとんどなく、数年後にレントゲン画像を見て、初めて気付かされる方が多いです。
問題は、倒れた歯は保険外の矯正治療することでしか元には戻せないことです。
矯正治療でも戻せないケースも多々あり、その際は歯を大きく削って被せ物で治療することになるので歯の寿命が極端に短くなります。
◻️『悪影響②』片方の歯で食べるようになり、顔の変化や歯が折れやすくなる。
利き腕がある様に、人によってかみ癖もあります。歯が抜けた部分を放置すると、無意識に反対側で咬む癖が起こります。
それによって何が起こるのでしょうか?
ひとつは片方ばかりで咬むので負担が2倍になります。神経を取っている歯は脆くなっているので、負担に耐えられずに折れてくる現象が起こります。もうひとつは顔の変化です。片方ばかりで食事をすることで、顔の筋肉の変化や顎の関節の変化が起こります。そして長期的には顔の見た目が、左右で変わってきたりします。
このような問題が起こってから、抜けた部分の治療をしても元には戻りません。
『見えないから良い』『咬めるから良い』と判断せずに、早めの治療が大切です。
2024年06月09日 18:59